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ヒト及び食品由来の Non-typhoidal Salmonella spp.の薬剤耐性状況の調査

概要

食品由来耐性菌については、これまでに多くの地方衛生研究所が食品由来細菌の耐性状況を調査してきた実績があり、現在、厚生労働科学研究費補助金による食品の安全確保推進研究事業の中で、組織化された複数の地方衛生研究所が食品由来耐性菌モニタリングを研究として実施している [6]。統一された方法で全国規模の食品由来細菌の耐性状況が調査されたのは、本邦で初めてと思われる。さらに、得られたデータは、WHOによって構築されたGLASSにも報告されている。

調査方法

全国18 地衛研の協力を得て、これらの地衛研において収集されているヒト(患者)由来及び食品由来細菌、特にサルモネラ属菌について、共通のプロトコル、薬剤、器材等を用いて薬剤耐性状況調査が実施された [6]。 2015 年及び2016 年に、ヒト(患者)及び食品から分離されたサルモネラ属菌株を対象とした。ヒト由来株は、感染性胃腸炎や食中毒の患者検体から分離されたものを対象とし、食品由来株は、分離した食品の種類、分離年月日を求め、食品が鶏肉の場合は、国産、輸入(国名)、不明の情報を収集した。協力18 地衛研でサルモネラ属菌と判定された菌株を用い、「地衛研グループ薬剤感受性検査プロトコル」にしたがって、CLSI ディスク拡散法による薬剤感受性検査を実施した。検査に用いる感受性ディスク等の試薬、ディスクディスペンサーやノギス等の器具は全ての地衛研で共通のものを用いた。寒天平板上の感受性ディスクの配置は、阻止円が融合しないよう、プロトコルに示す配置図のように配置した。結果の判定は、阻止円径を測定し、プロトコルの感受性判定表にしたがって行われた。

今後の展望

ヒト由来株と食品由来株の各種抗菌薬に対する耐性率に明瞭な類似が認められている。これらのデータは、環境―動物―食品―ヒトを包括するワンヘルス・アプローチにおいて重要であり、相互変換ソフトによりJANIS及びJVARM のデータと統合し、三者を一元的に評価できるシステムが確立しつつある。