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AMR 臨床リファレンスセンター(AMRCRC)では、厚生労働科学研究費補助金を用いて、介護老人保健施設における医療関連感染症および抗菌薬使用に関する調査を 2019 年 2~3 月に行っている[文献 9 ]。 全国介護老人保健施設協会加盟より無作為に 1,500 施設を抽出し、点有病率調査(PPS;Point Prevalence Survey) を行った。回収は 134 施設(回収率 8.9%)であった。在宅強化型(32.5%)、基本型(60.3%)が多くを占めていた。
施設に配置してある内服用抗菌薬の中央値は 4、注射用抗菌薬の中央値は 2 であった。内服用抗菌薬は、キノロン系および第3世代セファロスポリン、注射用抗菌薬は、第3世代セファロスポリンおよびペニシリン系が主であった。
調査日の施設における入所者総数は 10,148 人だった。うち、172 人(1.7%)が抗菌薬を使用していた。年齢中央値は 86.0 歳(IQR:81-91)、男性中央値は 84.0 歳(IQR:75-89)、女性中央値は 87.0歳(IQR:83-92)であった。使用している医療デバイスの上位3つは「末梢点滴ルート」・「自己導尿あるいは膀胱留置カテーテル」が各 33 人(19.4%)、「胃ろう造設」が 23 人(13.5%)であった。「医療デバイスを使用していない」は 86 人(50.6%)であった。感染巣の上位は、「尿路感染症」73 人(47.7%)、「肺炎」31 人(20.3%)、「上気道炎」15 人(9.8%)であった。尿路感染症および肺炎で主に使用される抗菌薬は、フルオロキノロン系および第3世代セファロスポリンであった。老健施設の感染症および抗菌薬使用状況を継続的に把握し、今後抗菌薬適正使用を推進していく必要がある。