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社会保険のレセプトデータを利用した成人の急性膀胱炎に対する抗菌薬使用状況の調査(調査期間:2013 年 1 月~2016 年 12 月)

厚生労働行政推進調査事業費新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業「薬剤耐性(AMR)アクションプランの実行に関する研究(H29-新興行政-指定-005)」では成人の単純性膀胱炎に対する抗菌薬処方について、JMDC データベースを用いて検討している。処方された抗菌薬の種類や、投与期間について、2013 年 1 月から 2016 年 12 月までの 48,678 レセプトに関して調査した。単純性膀胱炎への処方はセファロスポリンおよびファロペネムが全体の 41.5%、フルオロキノロンが全体の 53.2%であり、両者で全体の 94.7%を占めた。また、セファロスポリンおよびファロペネムのうち、93.8%が第 3 世代のセファロスポリン薬であった(表 92)。
また、2013 年から 2016 年までに単純性膀胱炎に投与された抗菌薬投与日数の中央値は、ST 合剤(4 日間)を除いてすべての分類で 5 日間であった(表 93)。
日本で単純性膀胱炎治療に使用されている抗菌薬はセファロスポリン(特に第 3 世代セファロスポリン)とフルオロキノロンに偏っていることがわかった。この傾向は欧米のガイドラインで推奨されている薬剤とは大きく異なる。欧米で推奨されている抗菌薬には日本で使用不可能な抗菌薬も存在するため、この点を念頭に置いた抗菌薬選択を検討する必要がある。また、フルオロキノロンの投与日数が国内のガイドラインで推奨されている日数よりも長かった。