15 薬剤を対象として調査を行った。Klebsiella spp.では K. pneumoniae が最も多く、次いで K. oxytoca であり、それ以外は収集されなかった。犬由来株ではセファゾリン(CEZ)及びナリジクス酸(NA)で、猫由来株では CEZ、セファレキシン(CEX)、セフォタキシム(CTX)、ストレプトマイシン(SM)、ゲンタマイシン(GM)、テトラサイクリン(TC)、NA、シプロフロキサシン(CPFX)及びスルファメトキサゾール・トリメトプリム(ST)に対して 50%を超える耐性が認められた。一方、犬及び猫由来株のコリスチン(CL)、ホスホマイシン(FOM)及び犬由来株のカナマイシン(KM)に対する耐性率は 20%未満であった。ヒトの医療で重要な抗菌剤については、CTX 及び CPFX に対しては犬由来株では 50%未満であったが猫由来株では 80%以上の耐性率であり、犬及び猫由来株の CL に対する耐性率は 5%未満、メロペネム(MEPM)に対する耐性は認められなかった。
† FOM の BP は E. coli の値を、 CEX 及び CL は EUCAST の値を用いた。 SM は EUCAST でも設定されていないことから JVARM の値 (平成 13 年度に得られた二峰性を示す MIC 分布の中間点) を用いた。